全日本内航船員の会
NAIKO
目的・方針現場主義LOOKINGHEARINGSPEAKING内航問題

陸上社会の皆様へ

陸上に暮らす一般のみなさまへ

 「全日本内航船員の会」では、海運と陸上社会との親密な関係を目指しています。海洋国日本の復興は、古くは遣隋使、その後の朱印船貿易時代のような、本来あるべき日本の魅力を呼び覚ますものです。最近の研究によると、有史以前の頻繁な海上交易の存在も明らかになりつつあります。

 幕末維新まで二百数十年間続いた鎖国政策は、現在の我々の心の奥にも閉鎖的な影響を及ぼしています。消滅しつつある価値観を取り戻すこと。それは我々が自身を知り、我々のための希望を見つけだすことに他なりません。私たちの喜びや悲しみ、好奇心、そして世界平和を願う国際感覚が、海と共に誇りとなることを願っています。

 現在、内航海運は大変危機的な状況にあります。その一つが若い船員の不足。将来的には日本人船員の不在が懸念されています。自国民で自国内のライフラインを守れなくなると、社会生活にも大きな支障をきたすことになります。これまで内航海運界の問題は業界内の問題として検討されてきましたが、これは市民生活を脅かしかねないレベルの問題なのです。

 この事態によるしわ寄せは当然現場に出ています。問題解決には、まず海運現場に関心を持っていただくことが必要です。社会的な支持を基に船員の地位向上が実現すれば、船員にとっても大きな励みになります。そして、その流れは必ず事態を好転させていくに違いありません。船員は年間の大半を海上で過ごし、24時間365日交代で安全運行に努めています。自然の中で戦い抜く勇姿と、職責を全うするひた向きな姿勢は、なかなか陸上へ届くことがありませんが、この会を通して何かをお伝え出来ればと模索しています。ご意見、ご感想をお聞かせください。

全日本内航船員の会 情報企画担当   松見 準

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